人間の5大欲求の中に、承認欲求というものがあります。
人は誰かから認められたい、特別扱いされたいという願望があるというものです。
特定の他人から特別扱いされると、人はいい気持ちになったり、好意を抱いたりします。
これを心理学用語でハード・トゥ・ゲットと言います。
この心理状態を応用して保険営業に生かすというものです。
自分の有力顧客に対して特別な行為やサービスを提供するわけです。
そうすることによって、あなたは特別なんだよ、わたしはあなたを特別に扱っているんだよというメッセージを伝えるのです。
生命保険営業で使えるトークテクニック「ハード・トゥ・ゲット」
「ハード・トゥ・ゲット」を実践する上の気をつける点
これから、営業で実践していく上で、気をつけなくてはならないのは、悪用しないということです。
この心理効果は恋愛にも応用できますが、特定の相手にプレゼントを贈ったり、優遇したり、優先して何かをやってあげると相手は、あ、この人は私に特別な感情を抱いていると考え、意識したり応えたりするものです。
あくまでも本当に相手に特別な感情があって、本当に好きとか振り向かせたいとか自分を印象付けたいというおもいがあって行動に移すものです。本気ではない人には、決して使ってはいけません。
「ハード・トゥ・ゲット」を営業で活用する
営業ではどうやって生かすのかというと、長年契約してる顧客に、特別な情報を提供するとか、普段契約してもらってるので、あなただけに特別に優遇したサービスを提供するとか、満期になった保険金の還付,などはその一例です。
ただ、誰にでもというわけではありません。
自分と契約してキチンと保険料を払い、優良顧客であること、その見返りに特別な情報やサービスを提供するのです。
保険以外でも構いません。
生活に有益な情報、面白い小冊子を配ることなども考えられます。
前に第一生命の保険営業マンが、私が仕事している仕入れ先に保険勧誘に来ていて、サラリーマン川柳を特集した小冊子を配っていました。
投票制で、人気ランク1位から載っていて、例えば、
・まだ寝てる、帰ってきたらもう寝てる
奥さんですね(笑)。
・動物園、子ども騙して競馬場。
悪いお父さんですね。馬しかいないと子供が怒ってる姿が想像できます(笑)。
仕事の合間に面白く読んだのを覚えています。
こういう活動から、企業イメージをアップさせたり保険勧誘の糸口をつかんだりもできるものです。働く社会人を勧誘するのですから、何か共感するもの、特にユーモアは大切だと考えます。
テクニックだけではうまくいかない!悪用すると失敗する
前にカリギュラ効果でも書きましたが、こういう心理テクニックは技の溺れるのではなく、あくまでも自分の営業スタイルが商売道徳にきちんとのっとっていたり、顧客に誠実に対応しているから生きてくるものです。
あくまで自分が勧誘する保険商品が魅力的で、顧客に対してメリットがちゃんとあるということ、永く契約するのだから保険の支払い等々トラブルを起こさないこと、本末転倒になってはいけません。分かりやすく説明し、しっかり顧客の共感を得て契約に納得させること、この本筋を外しては絶対にいけないと思います。