一生懸命に保険の営業をやっているけれど、思うように契約が取れない、自分にはやっぱり向いていないのかな…と悩んでいる人必見です!そんなときに役立つのは心理学です。
営業職はお客さまに自社の商品やサービスなどを提案し、購入してもらうことで自社の売上に貢献する仕事なので、お客さまの「心」を動かすことが必要不可欠になります。
生命保険営業トークで使える心理テクニック「バンドワゴン効果」
「バンドワゴン効果」ってなに?
あなたがある家電が欲しいと思って探しているとき、サイトの記事や広告に「人気ランキング1位」「売り上げNo.1」という言葉がよく使われているのをみたことがあると思います。また、SNSなどで流行っていると紹介されていると、そのものが欲しくなったり、行列のできているお店に行ってみたくなりませんか?それが、もうバンドワゴン効果です。
「バンドワゴン効果」という言葉は、アメリカの経済学者・ハーヴェイ・ライベンシュタインが1950年に発表した論文「消費者需要理論におけるバンドワゴン効果、スノッブ効果、ヴェブレン効果」のなかで提唱した心理現象の一つです。「バンドワゴン」は行列の先頭をいく楽隊車、「バンドワゴンに乗る」とは、時流に乗る、多勢に与するということを意味します。他の人が持っているから自分も欲しい、流行に乗り遅れたくないという心理が作用し、他者の所有や利用が増えるほど需要が増加する効果です。背景には他の人との同質化願望が存在しています。
生命保険営業トークで使うコツ①:バンドワゴン効果を仕事の中で活かすには…
バンドワゴン効果を保険営業の仕事に活かすには、お客さまにメリットを意識させる言葉を言うことが重要です。お客さまに新商品を紹介したいと思って、商談の日にちを合わせるそのとき、ただ会う日を決めるだけでなく、「このプランは出たばかりですが、非常に多くのお客さまから問い合わせがきている商品です」とか「今、保険を探しているお客さまが検討していることが多いです」など、最初に「他の大勢の人が注目している」と伝えるだけで「売れている理由がなにかあるんだな」とお客さまは興味をもちます。そして、相手が聞く姿勢になってから、商品の説明へと進めていきます。単に商品の説明を始めるよりも、興味を持たせてから説明を行うことで、より真剣にあなたの話を聞くようになります。
このように、伝え方をひとつ工夫するだけで、お客さまの関心を高めることができ、感情を動かすことで、お客さまは商品を買ってくれます。
ここまで記事を読んでいるあなたに勘違いしないでほしいのですが、営業職が心理学を使ってお客さまの心理を操作して契約を取ることは騙すことではありません。あくまでも、最後に決めるのはお客さまです。意思決定ができない相手を正しい方向に導いてあげる、それが営業での心理学の使い方です。ビジネスシーンだけでなく、政治、恋愛など、いろいろな場面で知らないうちに心理学は使われています。心理学を理解することで、今まで気づかなかったお客さまの気持ちの変化に気づけるようになり、より有利に商談を進められるようになります。
生命保険営業トークで使うコツ②:さらに他の2つの心理効果も一緒に使うともっと効果アップ!
それぞれ簡単に利用方法を説明すると…
ヴェブレン効果
バンドワゴン効果に「高額」が加わると「ヴェブレン効果」になります。顕示効果ともいい、商品やサービスの値段が高いほど価値があるように感じる心理現象の作用により、「見せびらかしたい」という顕示欲を利用して消費につなげる効果で、高級ブランドを購入する心理の説明としてよく使われています。しかし、保険営業でヴェブレン効果を利用する場合は、保険料を高くしたり、あなたがお客さまと会うときにブランド品で着飾ることではなく、あなた自身をブランド化します。
お客さまは「みんながこの人から保険に加入している」という事実があれば「自分もこの人から加入したい」という心理が働きます。お客さまとアポイントを取るとき、自分は売れっ子で、忙しくてスケジュールが詰まっているとみせるため、わざと「来週の月曜の11時しか空いていない」というように、こちらから日程を指定することで、自分に興味を持ってくれます。
スノッブ効果
「スノッブ効果」は、バンドワゴン効果とは反対に「他人とは違うものが欲しい」という心理が働き、簡単に入手できないほど需要が増し、誰もが簡単に入手できるようになると需要が減少する心理です。 他者との差異化願望が背景にあり、限定性や希少性が価値を持ちます。
そのため、保険営業で使用するときは、お客さまに商品を紹介するときに「あなたのデータを分析すると、特にこのプランがおすすめです」「あなたのだけのためにここまで考えました」という、あなただけ、特別、などの言葉が効果的です。
テクニックは、誠実なサービス精神の上で成り立つ!
人が商品を選択し購入するとき、他の人の影響を受けないということはありません。多かれ少なかれ、他の人の目を気にしています。なので、そういった消費者の心理を突いた効果的なコミュニケーションを行うことで、効果的な営業活動ができます。
営業は経験がものをいう世界でもあるけれど、こういったテクニックを活用することで営業成績アップも目指すことができます。ただし、バンドワゴン効果はあくまで集客テクニックです。そのあと提供されるサービスの質が悪ければ意味がありません。「あなたから契約するとこんなメリットがある」、「困ったときは安心して頼ることができる」というサポートも必ず必要になります。お客さまがついた段階で安心することなく、その後のアフターフォローなどが大切になってきますから、それをちゃんとすれば、もっとあなたの成約率は高くなること間違いなしです。