「保険営業」は他の営業に比べて「人生に関わる重要な商品」を扱う責任が重い仕事です。
だからこそ、顧客も保険商品を選ぶ際にはとても慎重に選びます。
しかし、そんな顧客の気持ちを大きく左右するのが保険営業マンの「言葉遣い」です。
今回の記事では、保険営業マンが、できるかぎり使わない方が良い言葉とその言葉遣いを改めていくにはどうすれば良いのか紹介します。
こんな生命保険営業マンは嫌だ!うまくいかない営業マン「言葉遣い編」
こんな言葉遣いは嫌だ:語尾に「~ス」を付けて話す
最近「若者言葉」の1つに語尾に「ス」を付けて話す人がいます。使う目的としては、自分のことをへりくだったり、親しみを感じさせることが目的だと考えられます。
例文
「そんなに不安にならなくても大丈夫っス」
「緊張せずにリラックスして、話を聞いて欲しいっス」
しかし、この言葉遣いは悪い意味での「軽さ」を顧客に与えてしまうでしょう。
「保険の営業って、人生に関わるお仕事だからそれを扱う人も威厳があるはず」そんな顧客の印象を大きく損ねてしまいます。
顧客の信頼があっての企業です。その印象を揺さぶり、イメージを悪くさせることにもなりかねない「ス」言葉は、できる限り使わない方が良いでしょう。
へりくだることで、相手を立てることを目的とするのならきちんとした敬語(尊敬語・謙譲語・丁寧語)を会得した方が今後の営業のためにも良いです。
こんな言葉遣いは嫌だ:「くだけた」口調で話す
くだけた口調と言うのは、相手に親しみやすさを持ってもらうために、格式ばった(敬語など)言葉を使わずに話すやり方を指します。
例文
〇〇が趣味なんだ。実は私もそうなんですよ。
「~ですか」と使わず、共感をより強調させた「~んだ」を用いることで、親しみを与えるのが目的。
保険の仕事が「顧客の悩みや不安に寄り添う」ことにあるのなら、かえって良いのではないかと思う人も中にはいるでしょう。
しかし、それも行き過ぎてしまうとマイナスになります。顧客のことを「友達」のような感覚で話しているようでは駄目です。
「友達=対等な関係」だとスムーズに交渉が進むと考えられます。
しかし、営業の場面においては顧客が営業マンよりも「上」にあるのが原則の元で行われるので、顧客を敬う精神をないがしろにしてしまう可能性があります。
また、営業マンの口調が最初は尊敬語を使っていたけど徐々にくだけた口調になっていったとしたら、顧客はどう思うでしょうか。
「自分が下に見られている」「何か馬鹿にされている」と考え、取引自体を放棄してしまこともあり得ます。
相手に親しみを持ってもらうと言うことは、ちゃんとした形式に基づいた言葉によってもたらされなければならないことを覚えてください。
言葉遣いを改めるにはどうすれば良いのか
言葉遣いを改めるには、どうすれば良いのでしょうか。それは自分が普段どのような言葉遣いで顧客に接しているのか、その1部始終を記録して、判断していくことです。
言葉遣いを改める方法:ロールプレイをする
ロールプレイとは営業マンと顧客の両側に分かれて、実際の営業現場を再現することです。
それは飛び込み営業やテレアポ、社内営業のどんな場合であっても構いません。
ロールプレイのポイント①:役になりきる
ロールプレイのポイントは、いかに与えられた役に成り切るかです。
営業側ならどうすれば顧客の心を動かせるのかを考え、顧客側はどんな対応をすれば営業側の能力を引き出せるのかを考え、役に成り切ります。
ロールプレイのポイント②:ロールプレイをしたあとは顧客の視点に立って振り返りをする
ロールプレイの本質は見直し作業です。ただ役に成り切って終わりではなく、自分の立ち振る舞いや言葉遣いを画像や音声で記録して、今後の営業活動に役立つようにします。
その際に大切なのが「自分」ではなく「他者」つまり、実際の営業トークを受ける顧客の立場に立って視聴することです。
「人の人生に寄り添い、どう行動すれば良いのかを考えていく」ことが保険営業なら、自分はちゃんとそれを達成できたのかを、客観的な視点で捉えていくことが大切になります。
ロールプレイのポイント③:ロールプレイは人にも意見してもらう
より客観的な意見をもらうためにも、自分のロールプレイの場を人にも見てもらうようにしましょう。
自分から他人の視点に成り切る作業も大事ですが、どうしても「主観」が入ってしまい、うまく評価することができなくなることもあります。
だからこそ、他人に見て評価してもらう作業が必要なのです。厳しい意見を言われるかもしれません。しかし、それが自分のためであり、顧客にも繋がっていくことを考えれば、自然と受け入れることができるようになります。
生命保険の営業でうまくいくコツ!顧客に信用される言葉遣いにしよう
こんな言葉遣いは避けた方が良い、言葉遣いを直すにはどうすれば良いのかを紹介しました。
言葉遣いは、すぐに改めることができるものではありません。だからこそ、中々成果が出ずイライラするでしょう。
しかし、保険営業は「人生に関わる重要な商品を扱う」お仕事です。自分たちの言葉遣いや振舞いで、顧客を不安にさせてしまう可能性があります。
その可能性を少しでも低くするために、言葉遣いを直すと考えたら、自然と意欲が湧いてくるでしょう。
自分の力を信じて、めげることなく、言葉遣いの修正に努めていって欲しいです。