あなたは、日本の税や税金の仕組みを聞かれたらちゃんと答えられますか?
社会人として働いているのに、税といわれて頭にパッと浮かぶのは消費税ぐらいで、テイクアウトの食品は8%、柔軟剤は10%…計算が面倒くさいから考えない?学生の頃教えてもらいましたよね。
納税は国民の3大義務の一つです。テストの前に覚えたから、社会科はそこそこの点数だったなぁ、じゃダメです。
今回の記事はみんなで復習です。
税の種類・分類
どこに納める税金なのか
国に納める「国税」、地方公共団体に納める「地方税」の2つがあります。地方税はさらに「道府県税」と「市町村税」に分けられます。
「国税」には、法人税、所得税、相続税、贈与税、消費税、たばこ税、酒税などがあります。一方、「地方税」には、住民税、事業税、固定資産税、地方消費税などがあります。
誰が納める税金なのか
「直接税」という税を納める人と負担する人が同じ税金、「間接税」という税を納める人と負担する人が異なる税金があります。
わかりやすくいえば、生活の中で一番身近な消費税は、消費者が負担し、事業者が納めるため、間接税に分類されます。
その他の税金
「所得課税」というのは、所得税や法人税のように、会社や個人の所得に対して課税することです。また「消費課税」は、消費税や酒税、たばこ税など物品の消費やサービスの提供などに対して課税することで、「資産課税等」は、固定資産税などの資産などに対して課税することをいいます。
生命保険営業と税の関係
お客さまにもよく聞かれると思いますが、多くの税の中で保険の仕事に関係ある税というと、「相続税」と「贈与税」です。どちらも保険営業として知っておかなければならない税です。
お客さまから聞かれることで次に多いのは、年度末の確定申告の時期の「生命保険料控除」だと思います。こちらも知っておきべき、大切な制度です。
相続税
亡くなった人の財産を受け取る場合に、法定相続人(妻や子、孫など)が国に払う税金です。ただし、受け取った財産の全てに課税されるわけではありません。
贈与税
生存している人から財産を譲り受けた際にかかる税金で、贈与額110万円以下の場合はかかりません。
生命保険営業マン必須!生命保険料控除
所得控除の1つで、生命保険に入っている人は、毎月払い込んでいる保険料の金額に応じて、その年の所得から一定の金額が差し引かれ、税率を掛ける前の所得が低くなることにより所得税、住民税の負担が軽くなります。
生命保険営業マンが知っておくべき!税金がかかる保険金とかからない保険金
税金がかかる保険金
死亡保険金、満期保険金、個人年金保険の個人年金です。
また、保険金とは違いますが、保険を解約した際に支払われる解約払戻金にも税金がかかることもあります。
税金がかからない保険金
入院給付金、手術給付金、通院給付金、診断給付金などです。
営業トークのネタに使える!日本の税制の歴史
日本の税は、なんともう3世紀ごろ、女王・卑弥呼の時代にはありました。邪馬台国には、税を納めていたと中国の古い歴史の本・魏志倭人伝に記述があって、収穫の一部が税として納められていたことがわかっています。そのあとは、学生時代一生懸命覚えた人はよくわかっているように、時代によって手を変え品を変え、昔から日本国民は苦しみながら税を納めてきました。645年に起きた大化の改新で「公地公民」という考え方が政治の方針が制定され、701年に完成した「大宝律令」で、租・庸・調という税や労役をかける税のしくみができました。
歴史的な出来事で現代につながるものといえば、安土桃山時代、天下統一した豊臣秀吉が行った「太閤検地」という政策です。太閤検地より前の制度というと、平安時代の後半に成立した「荘園公領制」という土地制度でしたが、荘園領主の貴族、寺社や地頭の権利などが複雑に絡み合い、わかりにくくなっていました。そこで、秀吉は、それを全国的な規模で土地を調べ、田や畑からの収穫量を米で換算した石高を定め、さらに、その土地の所有者を明らかにし、石高の3分の2を年貢として納めさせました。これによって、複雑だった荘園制はなくなり、土地の権利や年貢のしくみが単純化されました。
明治維新で統一してから現代まで
江戸時代までは、税として、お金ではなく主に米が納められていましたが、収穫高によって納める米の量が決まっていたため、天候などに大きく左右されるなど、国の収入は安定しませんでした。そこで、明治新政府は、話題の新一万札の顔・渋沢栄一ら、大蔵省の前身の「改正掛」によって、明治6年、土地の所有者を決め、土地の値段( 地価 )の3%を税として現金で納めさせる政策「地租改正」が実施されました。この政策で、豊作でも不作でも、土地の値段で税金を徴収することで国の収入は安定しました。大正時代から昭和初期は、たびたび戦争が起き、そのたびに戦費を調達するために増税が続き、国民の生活を圧迫していました。
戦後の昭和21年、民主的な新しい日本国憲法が公布され、このときに国民の三大義務として納税が定められます。また、昭和24年には、日本が戦後の混乱期からどんな税制度を定めるべきかについて、アメリカのシャウプ博士による「シャウプ勧告」を受け、これを基準に、現在の税制度に近いものが作られました。
平成元年からは、商品の販売やサービスの提供に対して3%の税金を国に納める、消費税が導入されました。この消費税は、平成9年に5%、平成26年に8%、令和元年10月に10%まで引き上げられました。また、令和元年の消費税の引き上げに伴い軽減税率制度が実施されています。これらは、今も、進行形で変わっています。
営業トークのネタにも使える!生命保険の営業マンが知っておくべき日本の税制基礎知識【まとめ】
いかがだったでしょうか?
今回はとても魅力的なメリットとそれに匹敵するほどのデメリットを書いていきました。
お給料が高かったり、独立しやすかったりするのは他の業種から見ればかなりのメリットといえるお話です。しかしそれに付随するデメリットもまた大きなものです。
営業、それも契約を取らないといけない部分はどうしても相手の予定を自分の予定に組み込まないといけない部分が多くあり自分の思う様に行かないこともあります。
それでも、やはり魅力的なメリットがあるので転職をして、一国一城の主を目指す、というのもいいのではないかと思います。