「もう保険入ってるから」「今は保険に入る気ない」
「結婚してからでいいよ」「お金がなくて余裕がないんだ」
どれも、保険の営業では耳にタコができるほど耳にする定番の断り方です。
こういったセリフで断られ続けるうち、営業担当者は心身ともにすり減ってしまいます。あるいは「疲れたな」「もう辞めたい」と考えてしまうかもしれません。
でも、少しだけ立ち止まって、自身の営業スタイルを見つめ直してみてください。
定番の断り方の影には、きっとチャンスが隠されています。
定番の断り方「もう保険入ってるから」で諦めない生命保険営業パーソン・メンタルの作り方
定番の断り方をされた時こそ生命保険営業の真価が問われる!
「新規顧客を開拓したい」と飛び込み営業に行っても受付やインターホン越しに断られ、電話営業でもとりつく島もない。
そんな時こそ、成長のチャンスです。
数をこなすだけのもったいない営業スタイルになっていないか、自分を振り返ってみましょう。
1.見ず知らずの他人に保険を任せたい人はいない
まず肝に銘じて欲しいのは「保険営業は嫌がられる」という事実です。
保険は、お客様の人生において大きな役割を果たす商品。他人に喜んで人生を委ねる人はいません。
「保険の営業で」と切り出すだけで嫌な顔をされたり「結構です」と断られるのは、ある意味で当たり前なのです。
特に、初対面で断られるのは想定内と思ってください。人柄も能力もよく知らない営業パーソンに、人生に関わることを相談して欲しいと言われても、困ってしまいます。
営業パーソンが行うべきは、ターゲットにとって「見ず知らずの他人」から「信用できる保険のプロ」にレベルアップすることです。
そのためには、「契約したい」という気持ちが前面に出るようではNGです。
保険という商品の特性上、営業パーソンはお客様のライフプランについて真剣に考える必要があります。上辺だけ取り繕っても、お客様には絶対に伝わります。知識やスキルが高くとも、人として信頼されなければ無意味です。
営業パーソンの熱意と誠意を感じ取った時にはじめて、お客様は相手を「信用できる保険のプロ」と認め、自身の保険を任せる気になると言えます。
2.あなたは誇りを持って保険営業に行けるか
続いて、保険のプロとして胸を張れるだけ努力しているか自問してみてください。
大前提として、自身で扱っている保険の知識は十分でなければいけません。それに加えて他社の保険商品、確定拠出年金や投資信託といった金融商品についても勉強しておく必要があります。
知識が不足していれば、他社の保険より自社の保険が魅力的な理由も、積み立てNISAよりも学資保険をすすめる理由も説明できないでしょう。
また、保険のトレンドを押さえておくのも大切です。近年であればセカンドピニオンシステムが付帯した保険や、健康増進型保険が該当します。
保険のプロとしてしっかり勉強している自信があれば、適当な断り文句を並べるお客様に反論できるかもしれません。電話を切ろうとするお客様に、興味をひくキーワードを投げかけることも可能です。
「自分は保険のプロなのでお客様にベストな提案ができる」という自負は、「あなたにとってプラスになるので話を聞いてください」と食らいつくエネルギーになるのです。
3.その断り方で納得するのはもったいない
冒頭でお伝えしたような定番の断り文句は、使う側にとっては非常に便利です。しかし、営業パーソンは定番お断りフレーズで、あっさり納得するべきではありません。
「もう保険入ってるから」「今は保険に入る気ない」「結婚してからでいいよ」「お金がなくて余裕がないんだ」といった言葉に込められたお客様の気持ちを考えてみましょう。
本心から「今はいらない」「お金がなくて無理」と思っている場合、脊髄反射的に定番の断り方をしている場合などが考えられますが、いずれにせよ諦めるには早い状況です。
断り文句の向こう側には、初対面の営業パーソンには言えない本音や、お客様自身が自覚していないリスクがあります。
実態を隠してしまう定番の断り方に惑わされず、ニーズを探り当てていきましょう。
4.断られてからが保険営業パーソンの腕の見せどころ
断られてからがチャンスとはいうものの、どうすればいいのかわからない営業パーソンのために、断り方の具体例と併せて取るべき行動を解説しました。
→加入している保険の内容を伺い、よりお得な保険や充実した保険、ライフステージにマッチした保険を提案する
→お客様が自覚していないリスクを指摘し、保険がその助けになれることを示す
→「既婚者は皆、独身のうちから加入しておけば良かったと言われるんですよ」と例を挙げ、お金が自由になりやすい独身のうちに保険を選ぶメリットを説明する
→どのくらいの金額を想定しているのか伺って安く組める保険を提案、あるいは具体的に計算した金額を示して無理なく備えることができる旨を理解してもらう
また、「今月契約が欲しいのに」という営業パーソンには残念ですが、一旦引き下がり継続してコンタクトを取ることで関係性を構築していくという方法も有効です。お客様が営業パーソンを本当に信頼したタイミングで、本音を明かしてくれるでしょう。
その時こそ、お客様がオープンにしてくれた本音にフィットする保険を胸を張って提案できるはずです。
生命保険の営業がうまくいかない時、定番の断り方をされた時ほどお客様のための提案トークを!
定番の断り方で拒絶された時、営業担当者は何をすべきかを解説しました。
もし数をこなすことに気を取られて、必要以上に諦めが良い営業をしているのであれば、その営業スタイルは捨ててください。
隠れたニーズを探し出し、お客様のためになる保険を提案できるようになるチャンスです。
断られることを恐れず、保険営業のプロとして自信を持って営業に取り組みましょう。