営業活動における話法の基本は「相手の意見や質問に対して応答する」ことにあります。つまり、営業マン側からべらべらと喋るのではなく相手に主導権を委ねた上で、自分が何を話すのかを決めなければなりません。
このスキルが「応酬話法」です。
今回の記事ではそんな応酬話法の一つ「イエス・バット法」について紹介します。
生命保険営業トークのテクニック│イエス・バット話法
イエス・バット法とは
イエス・バット法とは何なのでしょうか。それは相手の言葉を受け止めた上で、自分の意見を展開するために説の言葉を用いることです。
「〇〇様のおっしゃる通りです。しかし~と言うこともありますよ」
上記のように相手に反論したいときや、こちらの意見に納得してもらいたいときなどに使います。
イエス・バット法のメリット
イエス・バット法のメリットは以下の通りです。
- 相手の承認要求を満たすことができる。
- 心理的な抵抗感を少なくできる。
①の承認要求を満たす点で大切なのは、相手の意見に対して肯定も否定もせずに受け止める姿勢を示すことです。
肯定すると、人によっては「自分よりも上に立って判断している」と思われ、警戒されてしまう恐れがあります。
否定は言わずもがなですが、それが原因で取引そのものが中断して、先に進めなくなる可能性があるからです。
肯定もせず、否定もしないと言うのは聞き流すことではありません。ありのままの自分を受け入れてくれる存在がいることを相手に示し、受け入れる姿勢を作ることです。
②心理的な抵抗の全てを消し去ることはできません。そもそも初対面の人間を相手にするだけでも緊張するのに、それを拭い去ることは並大抵のことではありません。
しかし、一度自分の主張を受け入れられたと思ってもらえると、警戒心は下がります。
イエス・バット法の弱点
イエス・バット法には弱点があります。それは肯定した後に逆接の言葉を使うことで、相手に不信感を植え付けてしまう可能性が高まることです。
「しかし」や「けれども」という言葉は受け取られ方によっては、かなり強い「否定」の言葉だと捉えられかねません。
特に飛び込み営業下における初対面との相手のやり取り等では、かえって緊張感を高めてしまうことになりかねないからです。
イエス・バット法の弱点改善方法
イエス・バット法の弱点を改善するためには、否定や逆接の言葉をそのまま使わないようにすることにあります。
「〇〇様の言い分は分かりました。しかし、こちらの商品も良いのではないでしょうか」
「〇〇様の言い分は分かりました。それならば、こちらの商品はいかがでしょうか」
上記に比べると、大分言い方も柔らかくなり、受け取られやすく感じられます。同じ内容であっても、文章表現を変えることで主張をうまく通すのを考えるのが営業テクニックです。
生命保険営業テクニックを活かすコツ!トライ&エラーをして、使いこなせるようになろう
イエス・バット法の内容から改善方法を主に紹介しました。
イエス・バット法に関わらず、どんな営業話法にも弱点はあります。そこで、どんな部分が弱点になるのかを自分なりに考える必要があります。
そして、そこからどう改善し、使いこなしていくのかを考えていくのが大切です。
トライ&エラーを恐れずに、頑張っていって欲しいです。